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マツダ球場 観戦できる幸せ ピースナイター

 平和と核兵器廃絶を訴える「ピースナイター2018」が7日、広島市南区のマツダスタジアムであった。3万人を超える観客が、平和を象徴する緑の紙面と、広島東洋カープを示す赤のポスターでスタンドを染めた。

 五回裏の終了後、観客たちは中国新聞社が用意した緑の紙面を一斉に広げた。内野自由席の上段にいる観客は赤のポスターを掲揚。球場全体が緑に包まれる中、原爆ドームと同じ高さ25メートルで横一線の赤の「ピースライン」が浮かび上がる仕組みだ。東広島市の前川美枝子さん(70)は「西日本豪雨で自宅が断水して大変な思いをした。野球観戦が楽しめる幸せをかみしめたい」と球場全体を見渡していた。

 始球式は、広島市安佐北区出身で、被爆4世のサッカーJ1広島の川辺駿選手(22)が務めた。「原爆の日は広島県民にとって平和を願う大切な日。その発信役を担う使命の重さを実感した」と話していた。

 カープ球団、生協ひろしま、広島平和文化センター、広島電鉄、中国放送、中国新聞社でつくる実行委員会の主催。2008年から毎年8月6日か、前後のホームゲームで続けている。(中川雅晴)

(2018年8月8日朝刊掲載)

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