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ヒバクシャの実態 学ぼう 平岡元広島市長、南区で講演

 韓国・朝鮮人の原爆被害を学ぶ集会が7日、広島市南区の市留学生会館であった。元広島市長の平岡敬さん(90)が講演し、新聞記者時代に韓国人被爆者を取材した経験を基に、日本のアジアへの加害の歴史や、世界のヒバクシャの実態を学ぶ大切さを訴えた。

 平岡さんは1965年に中国新聞記者として韓国を取材。在韓被爆者の存在や厳しい生活を報じ、援護の必要性を訴えた。「世界のヒバクシャの現実と広島の原爆の悲惨さを世界に訴え、核兵器廃絶につなげなければいけない」と力を込めた。

 市長に就いた91年の8月6日の平和宣言には日本のアジアの植民地支配への反省を盛り込み、議論を呼んだ。「米国の原爆投下がアジアを解放したとの見方もある中、ヒロシマの思いを受け入れてもらうためにも反省に言及した」と明かした。

 集会は、ジャーナリストを目指す日韓学生フォーラム実行委員会(委員長・菱木一美広島修道大名誉教授)の主催。日韓の学生や市民約130人が参加した。(永山啓一)

(2018年8月8日朝刊掲載)

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