×

ニュース

13年度予算案決定 岩国で受け皿整備 艦載機移転 駐機場や格納庫

 米海兵隊岩国基地(岩国市)への空母艦載機移転に関連する予算を手厚く盛り込み、受け皿づくりを着実に進めたいとの意思を引き続き示した。

 予算案では、基地内の既存施設の配置転換に伴う駐機場や洗機場、格納庫などの整備費を盛り込む。中でもコミュニティー地区に設ける学校や立体駐車場などの整備費が、契約ベース予算全体の半分以上を占める373億円に上る。

 防衛省は「本格的に着工をしていく新たなフェーズに入った。3年遅れではあるものの、整備を着実に進める」と意気込む。同省が「ニーズに対応する」特例措置として取り組む基地周辺での防音工事は、12年度に続いて予算化し、5億円を計上した。

 岩国基地では米海軍厚木基地(神奈川県)からの艦載機部隊の受け入れ準備が進む一方、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設には進展がみられない。国の防衛政策に協力姿勢をみせる山口県と岩国市だが、米軍再編を一体的な「パッケージ」だとする国の方針を受け、普天間移設の見通しが立たない間の先行移転を認めていない。

 防衛省は「岩国だけを進めているのではなく、普天間も前に進めるべく取り組んでいる」と強調。その上で「地元から要望されているものは最大限努力したい」と繰り返し、基地負担の軽減策や地域振興策の充実に力を入れ、理解を得ながら進める考えを示している。(山田英和)

(2013年1月30日朝刊掲載)

年別アーカイブ