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被爆体験集が完成 原爆被害者の会 市に寄贈 山口

 山口市原爆被害者の会は27日、9月6日の「山口のヒロシマデー」に合わせて完成させた第3集の被爆体験集を同市に寄贈した。市を通じて、市内の地域交流センターや小中学校などに配る。

 いまだに核兵器廃絶ができていない悔しさを題名に込めた「核兵器のとなりで」はA5判、101ページ。被爆者の証言に加え、胎内被爆者や被爆2~4世たちが両親や祖父母から聞いた体験談、平和学習などを通じた反核平和の思いを含む計30人の手記をまとめた。300冊作り、市へは約200冊を贈る。

 この日は田中敏彦会長(76)=同市朝田=たちメンバー5人が市役所を訪れ、渡辺純忠市長にまず35冊を渡した。被爆者世代での発行は最後となる見通しで田中会長は「図書室などで多くの人に読んでほしい」と述べた。渡辺市長は「貴重な資料。今後も発行してほしい」と話した。

 同会は2007年3月に第1集(100冊)、13年11月に第2集(200冊)を作った。(佐藤正明)

(2018年8月28日朝刊掲載)

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