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被災地の校歌 記憶奏でよう 震災宮城の中学校歌、広響がCD収録へ

広響、閉校控え収録に一役 宮城

 広島交響楽団(広島市中区)が、東日本大震災の影響で3月に閉校となる宮城県東松島市の中学校の校歌を録音する。地域の人たちに親しまれた校歌が消えてしまわないよう、オーケストラの本格演奏をCDに残す。

 鳴瀬第一中(147人)の校歌。校舎が津波被害を受けた鳴瀬第二中(103人)の生徒を受け入れているが、統合されて4月からは鳴瀬未来中になり、新しい校歌に代わる。

 広響は今月4日、広島市中区のアステールプラザで録音に臨む。日本オーケストラ連盟(東京)の被災地支援の呼び掛けに応じた。各地のオケが宮城県内の小中学校計20校分の録音に協力する。CDはそれぞれ現地でコミュニティー活動に役立ててもらう。

 第一中の音楽担当の三塚瞳教諭(34)は「歌うだけで元気が出るアップテンポな曲。強い愛着をもつ生徒や卒業生の励みになる」と喜ぶ。閉校記念誌に付ける独自製作のCDに広響の演奏も加える予定だ。

 広響の井形健児事務局長(47)は「原爆から復興した広島から音楽の力で支援できてうれしい」と話している。(上杉智己)

(2013年2月1日朝刊掲載)

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