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「核手放して」首脳へ手紙 倉敷の南中2年 米英などに発送へ

 倉敷市の南中の2年生が、平和学習の一環で核兵器保有国の首脳たちに核兵器廃絶や被爆地訪問を呼び掛ける手紙を送る活動をしている。実行委員会のメンバーが31日、2年生全員から集めた折り鶴、署名とともに発送する準備をした。(永山啓一)

 リーダーの仲禎仁君(13)たち9人が放課後、教室に集まり2年生300人から集めた折り鶴と署名を確認しながら、郵送用の段ボールに詰めた。

 手紙は英文で「一刻も早く核兵器を手放してください」「今も原爆の後遺症で苦しんでいる人がいます。一度被爆地に来てください」などと書いている。米国、英国、フランス、中国、ロシア、インドの大統領や首相のほか国連事務総長、ローマ法王の計8人に送る。

 同校は毎年2年生か3年生が広島や長崎の原爆の被害、世界の核兵器の現状について学んでいる。昨年12月から学習を進める中で生徒から「核兵器廃絶のために何か行動したい」との声が上がり、有志で実行委をつくった。

 メンバーは冬休み中から手紙の文章を考え、英語科教諭の指導を受けて英訳。2年生全員に折り鶴作りと署名の協力を呼び掛けた。2年生は2月5日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、被爆体験を聴くなどする。

 メンバーの下地真理菜さん(14)は「勉強する中で核兵器を一日でも早くなくしてほしいと思うようになった」。仲君は「核廃絶を願う声をシンプルなかたちで届けたい」と力を込めた。

(2013年2月1日朝刊掲載)

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