×

ニュース

原発避難の検証不十分 島根8機関が会議

 島根県は31日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故に備え、1月26日に開いた原子力防災訓練の検証会議を松江市で開いた。出席した防災担当者から、渋滞対策や要援護者の避難などの課題を検証し切れなかったとの意見が相次いだ。

 県と県内の原発30キロ圏4市に加え、避難先の大田市、島根県警など計8機関26人が参加。県警は「実際の事故では経験のない交通渋滞が予想される。対策を検討する必要がある」と指摘。出雲市の担当者は、在宅要介護者たち災害弱者の避難や自家用車を使った住民の避難ができなかったとし「訓練通りにできるはずがないと再認識した」と強調した。

 初めて30キロ圏外へ住民を避難させた出雲、安来、雲南市の担当者は放射性物質の付着を調べるスクリーニングの課題を挙げた。実施場所の選定や作業人員の確保が問題とした。

 県原子力安全対策課の山崎功課長は「指摘を受け止めて検証する」と述べた。

(2013年2月1日朝刊掲載)

年別アーカイブ