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米軍写真で原爆の実態学ぶ 広島の原爆資料館で講座

 米軍機が撮影した写真などを通じ、米国側の視点で原爆投下までの実態を学ぶ市民講座が2日、広島市中区の原爆資料館であった。米国などで空襲の資料収集に取り組む徳山高専(周南市)の工藤洋三教授(63)が解説。被爆者たち約200人が受講した。

 工藤教授は、広島上空では原爆投下の半年前から、米軍の偵察機が3種類のカメラで撮影を繰り返していたと指摘。写真を貼り合わせて市街地全体の写真を作製していたことも明かし「緻密に準備していたことが分かる」と説明した。

 廿日市市の無職沢山義隆さん(71)は「撮影技術を見ても、日本の科学力との差が大きかったことが分かり勉強になった」と話していた。(長久豪佑)

(2013年2月3日朝刊掲載)

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