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水問題を世界と学ぶ 11日パリでユネスコ会議 広島の高校生5人が参加

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)本部のあるフランス・パリで11日に開かれる「国際水協力年キックオフ ユース会議」に、広島県から高校生5人が参加する。世界中から集まる約300人の若者と水の大切さや環境問題について話し合う。

 ユース会議は、2013年を「国際水協力年」と定めた国連や、政府関係者、非政府組織(NGO)などが同日開くイベントに合わせて開催。主に15~18歳の子どもたちが集まり、各地域の飲料水や水環境に関する現状、今後を議論し、宣言文をまとめる。

 広島県から参加する5人は、ユネスコスクールに承認されている学校などを通じて応募。水をテーマにした英語のスピーチや面接を経て選ばれた。日本から計20人が参加する。

 うち広島、廿日市市内の高校生3人が3日、中国新聞社を訪れた。山陽女学園高等部2年河野二葉さん(17)、崇徳高2年西崎一成さん(17)、AICJ高1年坂井原優太さん(16)。河野さんは「あるのが当たり前になっている水の現状を学びたい」。坂井原さんは「水不足や汚い水しか飲めない人たちをどうやって救えるか考える機会にしたい」。西崎さんは「300人も集まるので、原爆の話もしたい」と話す。

 尾道北高2年桑田真妃さん(17)、同斎藤千央さん(16)も参加する。「電気を使わず、水から発電用エネルギーを作れる技術を紹介したい」と桑田さん。斎藤さんは「日本の上下水道の設備について調べて言いたい」と話している。(二井理江)

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 国連広報センターによると、環境保全や貧困、飢餓の撲滅に向け、水の役割を重要視。2013年を国連国際水協力年とすることで、安全な飲み水や衛生施設を継続して使えない人口の割合を半減する目標の達成を目指すとともに、気候変動など水の量と質に影響する世界的な課題に取り組む―としている。

(2013年2月4日朝刊掲載)

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