×

ニュース

原爆映画の資料初公開 撮影日誌や報告書

■記者 森田裕美

 1945年9月-10月に撮影された記録映画「広島・長崎における原子爆弾の影響」を製作した日本映画社の企画部員だった相原秀次氏=2008年に98歳で死去=が残した撮影記録などが25日、原爆資料館(広島市中区)で始まった企画展「廃虚にフィルムを回す-原爆被災記録映画の軌跡」で初公開された。

 2005年に寄贈を受けた1万点以上の資料から、「決死的撮影によって」「広島長崎に投下された原子爆弾がいかなる投下状況を呈したか明らかにする」と当時の思いを記した原稿用紙や撮影日誌、報告書などの約20点を選んで展示した。

 映画は全編約3時間。製作中止を命じた連合国軍総司令部(GHQ)に対して相原氏は継続を訴え、米軍指揮下で46年に完成した。米国からの返還の翌年の68年まで一般上映されなかった。企画展ではこうした過程を資料約130点で紹介し、映画全編や未編集フィルムも上映する。7月15日まで。

(2009年2月26日朝刊掲載)

年別アーカイブ