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被爆者体験に表情真剣 松江の2小学校 児童が平和学習

 松江市玉湯町の玉湯小と大谷小の6年生約60人が、27、28日に予定する広島市への修学旅行を前に平和学習に取り組んでいる。玉湯小でこのほど、県原爆被爆者協議会の原美男会長(91)=同町=の体験を聞き、被爆当時の様子や平和の尊さについて思いを巡らせた。

 当時陸軍工兵隊に所属していた原さんは、爆心地から4キロの兵舎で被爆した。爆発の瞬間は「天が裂けるような音がした」と説明。目の前で次々と亡くなる命を救えなかったことを今でも後悔していると話した。

 また「誰もが食べ物を食べられる、普通の暮らしに感謝することが平和につながる」と伝え、児童は真剣なまなざしで聞き入った。「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんについてのポスターも見た。

 児童たちは5月から事前学習を進め、夏休みに広島、長崎の原爆の被害や戦時中の食生活などそれぞれ調べたことをA2サイズの新聞にまとめた。

 修学旅行では中区の原爆資料館などを訪れる。玉湯小の永江さくらさん(12)は「当時の様子や被爆した方の気持ちを思いながら、広島を巡りたい」と話していた。(三宅瞳)

(2018年9月16日朝刊掲載)

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