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復興願う子どもキルト展 10日から尾道

 東日本大震災の被災者に対する子どもの思いをつないだ「キッズメッセージキルト」展が10日、広島県尾道市土堂の尾道商業会議所記念館広場で開かれる。カナダの子どもから始まったキルトの輪が日本各地に広がり、メッセージは増え続けた。尾道が国内最後の巡回地となる。

 1枚25センチ四方の布を縫い合わせ、縦約2メートル、横2~8メートルにした約30枚を並べる。「負けるな東北」などの応援メッセージや絵が描かれ、被災地の子どもは「ありがとう」などと記した。

 祖母が尾道市出身で日系カナダ人3世の映画監督リンダ・オオハマさんが発案し、カナダで約800人からメッセージを集めたのが始まり。縫い合わせたキルトを持って来日し、被災地の学校で子どもからの返信メッセージも組み合わせた。

 このキルトは2011年10月から14都道府県を巡回。各地でメッセージは増え続け、現在3千人を超えた。今後、カナダと米国で巡回展をする。

 尾道での展示を企画した信恵勝彦さん(53)=西土堂町=は「子どもの言葉を通して震災と原発事故を思い返す機会にしてほしい」と願う。(鈴木大介)

(2013年2月8日朝刊掲載)

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