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山口市、福島市と災害協定 中原中也賞が縁 東日本の自治体とは初

 山口市は7日、福島市と災害時の相互応援協定を結んだ。東日本大震災の被害が広く及んだことを教訓に、同時に被災する可能性が低い遠方の自治体と連携する。

 山口市役所で渡辺純忠市長と協定を結んだ福島市の瀬戸孝則市長は「交流を続ける山口市への感謝を形にしたいと締結に至った。より両市の絆を深めたい」とあいさつ。続いて市職員約100人を前に講演し、福島市の現状や放射能災害の課題などを話した。

 両市は福島市出身の詩人和合亮一さん(44)が1999年2月に山口市主催の中原中也賞を受賞したのをきっかけに交流を始めた。2009年7月の山口豪雨災害や11年3月の東日本大震災時は互いに支援。山口市は福島市に職員を延べ10人派遣している。

 山口市防災危機管理課によると、同市はこれまでに1県46市19町1村の計67の自治体と災害時応援協定を結んだが東日本は初で、1市との協定も初めてとなる。福島市にとって西日本の都市は長崎市に次ぎ2市目。(藤田龍治)

(2013年2月8日朝刊掲載)

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