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中電、来春採用40人減 島根原発停止で業績悪化

 中国電力は12日、2014年春の新卒採用の予定数を180人と発表した。島根原子力発電所(松江市)の停止などで事業環境が悪化しており、前年より約40人減らす。4年ぶりの200人割れとなる。(東海右佐衛門直柄)

 技術系は13年予定より15人少ない130人、事務系は25人少ない50人を計画する。内訳は、大卒・大学院修了者は20人減の90人。高専卒が5人減の30人、高卒が15人減の60人を予定する。

 中電は、採用減の理由について「電力事業を取り巻く厳しい経営環境を考え、いっそうの業務の効率化を図る」としている。

 同社は09年春採用まで、電力自由化に対する効率化などのため採用数を70~80人に抑制。その後は上関原発(山口県上関町)の建設計画や、退職者数が今後年300人規模に達することを踏まえ、200人前後の積極採用を続けてきた。

 しかし、島根原発の停止で電力事業の採算が悪化。今期は最終赤字が過去最大の280億円に上る見通しとなった。原発の新設をめぐる国の政策も不透明で、今後の事業の展望が見通しにくいため、採用を抑える方針を決めた。

(2013年2月13日朝刊掲載)

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