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四国五郎さん 画業の思いは 三原 復興期の活動・逸話紹介

 三原市大和町椋梨の出身で、反戦・平和を訴えた画家四国五郎さん(1924~2014年)の足跡に迫る講座が27日、同市円一町の市中央公民館であった。市民28人が、画業に込めた四国さんの思いに触れた。

 市教委の脇まどか学芸員が、復興期の被爆地広島で峠三吉の「原爆詩集」(51年)の表紙絵などを描いた四国さんの活動を解説。シベリア抑留体験を記した「豆日記」を靴に隠して48年に復員し、約千ページの画文集「わが青春の記録」を書き上げた逸話も紹介した。

 参加者たちは、四国さんが原爆ドームや厳島神社の大鳥居などを描いた「ひろしま郷土かるた」(74年)にも挑戦した。

 講座は、同館が「三原の表現者たち」と題して開催。しの笛講師の仁田峠典子さん(69)=須波=は「四国さんの平和への願いを大事にしたい」と話していた。(林淳一郎)

(2018年10月28日朝刊掲載)

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