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平和公園落書き 男2人書類送検 器物損壊疑い

 広島市中区の世界遺産・原爆ドームそばの石のベンチなど平和記念公園内や周辺で黒いスプレーの落書きが見つかった事件で、広島中央署は13日、ブルガリア国籍の26歳と41歳の男2人を器物損壊の疑いで書類送検した。県警によると、2人は容疑を認め、「広島に来た記念を残したかった」と供述しているという。

 書類送検容疑は、10月14日午後10時20分ごろから15日午前1時20分ごろまでの間、公園内の石のベンチや免震工事中の原爆資料館を囲むフェンス、中区加古町の万代橋そばの護岸のはりなど計5カ所に黒いスプレーで落書きをした疑い。

 県警や捜査関係者によると2人は当時、ブルガリア国立歌劇場の技術チームの職員で、公演などのため9月30日に来日したとみられる。10月14日は岩国市で仕事を終えて宿泊で広島を訪問。その記念としてブルガリアのプロサッカーチームの名前などを落書きした。ブルガリアで使われるキリル文字などで書いていた。犯行前は公園内を歩きながら酒を飲んでいたという。

 10月17日に関係者からの通報で関与の疑いが浮上。2人は解雇され、事情聴取後に帰国した。平和記念公園を意識して落書きしたわけではないと説明し「ばかなことをして恥ずかしい。迷惑を掛けた方に謝りたい」と話していたという。

(2018年11月14日朝刊掲載)

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