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祈りの泉 改修完了 平和公園

 広島市中区の原爆資料館南側にある噴水池「祈りの泉」の改修について、広島銀行(中区)の部谷俊雄頭取たちが、松井一実市長に完了を報告した。1964年に市に寄贈し、今回の改修も手掛けた。

 創業140年の記念事業として、ことし8~9月、初めて大規模改修した。ノズル全459本を交換し、池の内側を塗装した。外国人観光客が増えていることを踏まえて日英両語の看板も新設。水を求めながら亡くなった犠牲者の慰霊という泉の由来を記した。

 部谷頭取は12日に市役所を訪ねて松井市長に目録を手渡し「国際平和都市に本店を置く地方銀行として、平和のために努力したい」と話した。松井市長は「被爆の事実を受け止めてもらう場になる」と感謝した。

 広島銀は前身の芸備銀行時代に原爆で役職員144人を失っている。建設した泉は円と楕円(だえん)の池が3重になっている構造で、1分間に10トンの水を噴き上げる。(明知隼二)

(2018年11月14日朝刊掲載)

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