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オスロで被爆実態訴え 外務省、4人派遣へ 被団協事務局長ら

 外務省は19日、来月4、5両日にノルウェー外務省がオスロで開く核兵器の人道的影響に関する国際会議に、医師や被爆者ら計4人を政府代表団として派遣すると発表した。核被害の実態を発信し、廃絶に向けた議論につなげる。

 日本赤十字社長崎原爆病院の朝長万左男院長が、「核爆発による即時の人道的影響」を取り上げる全体会議でパネリストとして登壇。ケロイドの写真などを紹介し、原爆投下直後の長崎の惨状を発表する。また、日本被団協の田中熙巳(てるみ)事務局長は同じ全体会議で、参加者の一人として短時間、被爆体験を語るという。

 会議は、核爆発が短期、長期にもたらす人道や環境上の影響について、科学的見地から専門家や政府関係者が議論を深める場として開催。核爆発による気候変動や、放射能に汚染された中での救援策なども議題になる。

 政府代表団の団長で、外務省軍備管理軍縮課の吉田謙介課長は「歴史の事実をしっかり伝え、核兵器が使われるとどんなことが起きるかについて世界の共通認識を広めたい」と話している。(岡田浩平)

(2013年2月20日朝刊掲載)

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