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官房副長官と面会へ サーローさん、あす官邸で

 昨年のノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))を代表して授賞式で演説したカナダの被爆者サーロー節子さん(86)が、6日に首相官邸で西村康稔官房副長官と面会する方向で調整が進んでいることが分かった。サーローさんは5日、自民党の岸田文雄政調会長や外務省の辻清人政務官に会う。

 サーローさん側は、安倍晋三首相や河野太郎外相との面会を希望していた。首相の代理として西村氏が対応するとみられる。サーローさんは、昨年7月に国連で採択された核兵器禁止条約への日本政府の参加を訴える見通し。

 サーローさんは4日、東京都内で講演し、広島での被爆体験やカナダ移住後の平和活動について語った。核兵器禁止条約を支持しない日本政府について「被爆国としての道義的責任を放棄している」と指摘。「核廃絶への道は始まったばかりだ。一人一人が行動を起こし、政府を動かさないといけない」と呼び掛けた。約240人が聴講した。(田中美千子)

(2018年12月5日朝刊掲載)

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