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平和公園の植物 一目で 位置や種類 マップで紹介

 広島市中区の原爆資料館や平和記念公園を案内しているヒロシマ・ピース・ボランティアの恵美勇作さん(70)=広島県熊野町=が、公園内の樹木や草花を調べて、地図にまとめた。「寄贈樹・記念樹・被爆樹」は30カ所で、「一般樹木」は95種類。位置と種類が分かるように工夫している。(増田咲子)

 「寄贈樹―」は、1957年にインドのネール首相から贈られたヒマラヤスギや、爆心地から約1・3キロの旧広島逓信局の中庭で被爆し、73年に公園内に移植されたアオギリなど。一般樹木は、紅葉が美しいイチョウやケヤキ、キンモクセイなど。

 高校の生物教諭だった恵美さん。今は自然観察会のガイドもしている。マップ作りのため、2011年春から公園内を小まめに歩き、樹木の種類や由来を調査し完成させた。

 ピース・ボランティアに配り、案内する時に役立ててもらう。「平和への思いを託して植えられた樹木を通し、原爆の犠牲になった人に思いをはせ、平和を考えるきっかけにしてほしい」と願う。由来などはさらに調べ、マップを改良していく。

 公園内を調査中、カナダ政府から贈られたカナダカエデについて記した石碑そばの木が「タイワンフウ」と気付いた。指摘を受けた市は、現地を調べて確認。近く説明板を設置することにした。恵美さんは、マップに注釈を付けて対応するという。

 マップは、希望者には実費で郵送する。名前と住所を書いて、メールで申し込む。emi109@sky.bbexcite.jp

(2013年2月25日朝刊掲載)

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