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福島研修プログラム 災害医療「多く吸収へ」 広島大病院の2人

 広島大病院(広島市南区)が新設した福島県南相馬市での臨床研修プログラムに参加する同病院の研修医2人が28日、出発を2日後に控え、茶山一彰院長へ意欲を語った。東日本大震災と福島第1原発事故から間もなく2年となる被災地で災害医療を学ぶ2人は「多くを吸収し、今後に生かしたい」と力を込めた。

 医師免許の取得後、2年目の臨床研修を受ける沢田桐子さん(26)と豊田有加里さん(26)=いずれも南区。2人から出発報告を受けた茶山院長は「現地の医療の実情を学び、発信もしてほしい」と激励。2人は「被災者の声もしっかり聞きたい」と決意表明した。

 プログラムは4~15日、南相馬市立総合病院である。ホールボディーカウンターによる内部被曝(ひばく)検査、仮設住宅での住民の健康管理などが予定されている。

 中四国地方の病院が被災地での臨床研修プログラムを設けるのは初めて。広島大は原発事故後、福島県立医科大(福島市)と連携協定を結んだ一環で、被災地の病院での研修実施を決めた。(田中美千子)

(2013年3月1日朝刊掲載)

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