×

ニュース

オスプレイの訓練懸念 島根県西部 「飛行エリアも不明」

 米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)を拠点とした米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの低空飛行訓練が6~8日に実施されることを受け、中国山地での訓練が予想される島根県内では、懸念する声が相次いだ。

 県には2月28日夕、中国四国防衛局を通じて訓練開始の連絡が入った。県消防防災課は全19市町村に通知。溝口善兵衛知事は「情報収集に努め、全国知事会や隣接県と連携して対応する」とコメントした。

 米軍機の低空飛行訓練が繰り返されている県西部。低空飛行訓練の被害把握に向け、県は昨年12月、浜田、益田、江津の3市と邑南、川本両町に騒音測定器計9台を貸与した。5市町の首長による「米軍機騒音等対策協議会」の結成を呼び掛けた宇津徹男・浜田市長は「飛行エリアも明らかになっていない。大きな反対があるのに残念」と憂慮する。

 米軍機の低空飛行と飛行騒音の即時中止を求める島根石東連絡会(邑南町)の井上義信事務局長は「専門家も事故の危険性を指摘している。監視を続けたい」と警戒している。(石川昌義、黒田健太郎、樋口浩二)

(2013年3月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ