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来月下旬から電波実測 地上イージス 防衛省、萩で調査

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備候補地の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)で、防衛省は2月下旬から、陸自の対空レーダーを使った電波の実測調査を新たに始める。中国四国防衛局が28日、地元の萩市と山口県阿武町に説明した。

 調査は2月下旬から3月上旬の4日間。対空レーダーの電波を上空へ放射し、演習場内で電波の強さを測定する。場外の民家などに影響はないという。国は当初、イージス・アショアのレーダーが発する電磁波について机上の計算で人体への影響を調べる予定だったが、地元の反発を受け追加調査を決めた。

 また従来予定する現地での電波環境調査は2月2~10日に行うと説明。場外の民間・公共施設が発する電波を場内で受信し、自衛隊施設への電波干渉状況を調べる。同月8、9日には地元住民に説明会も開く。

 防衛局の赤瀬正洋局長が両市町と県庁を訪問。藤道健二市長や花田憲彦町長と面会し、対空レーダーでの実測調査などを説明した。赤瀬局長は「電波の実測値と机上計算の値を比較しデータの妥当性を実証したい。調査結果は2019年度公表する」としている。

 防衛省はこの日、もう一つの配備候補地の陸自新屋演習場がある秋田市でも知事や秋田市長に説明した。(和多正憲)

(2019年1月29日朝刊掲載)

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