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原爆資料館展示見直し 検討委が大筋了承 出入り口とも東館に

■記者 森田裕美

 原爆資料館(広島市中区)の展示見直しを考える市の基本計画検討委員会は11日、整備計画の中間案を大筋で了承した。出入り口とも東館とし、メーンの本館展示は人間的な視点で被爆の実情を伝える構成とする。

 館内を「導入展示」「人間の視点からの被爆の実相」「核兵器の危険性と広島の歩み」の3ゾーンで結ぶ。見学後、気持ちを整理するための場所も館内2カ所に設ける。

 順路は①東館で導入展示を5-10分見る②本館に移り、原爆の威力、人的被害などで「8月6日」に触れ、被爆者が描いた絵や遺品、証言映像からいまも続く被害の実情を知る③東館に戻り、核開発の現状と被害、広島の復興の歩みと平和への取り組みを学ぶ-を想定する。

 学識経験者、被爆者たちで構成する検討委の会合には、19人が出席。昨年4月以降の検討委と「建物・展示整備部会」の議論を踏まえ、事務局が中間案を説明した。今後は「被爆体験証言活動部会」でも検討を進め、市は2009年度中に基本計画を策定する。

(2009年3月12日朝刊掲載)

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