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宮城のホテルおかみ 震災避難者支援 奮闘の日々語る 

 東日本大震災の避難者を受け入れて支援した宮城県南三陸町の南三陸ホテル観洋のおかみ阿部憲子さん(50)の講演会が2日、広島県三原市館町の市ゆめきゃりあセンターであった。市教委が主催した。

 海沿いのホテルは浸水被害に遭う中、震災直後から無事だった部屋を避難所として被災者に提供した。阿部さんは「住民を守りたい思いでいっぱいだった」と振り返った。

 避難生活が長引く中、大学生ボランティアたちが児童や生徒の学習を支援したり、自治会づくりに取り組んだりしたことを紹介。引きこもりを防ぐために、ホテル内で開いたさまざまなイベントも報告した。

 阿部さんは、国の復興支援について「希望が感じられるよう、もっとスピード感を出してほしい」と要望。「震災を風化させないために伝えていくことが、生き残った私たちの使命だ」と強調した。(鴻池尚)

(2013年3月3日朝刊掲載)

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