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脱原発 松江で訴え 小泉元首相 自然エネ推進も

 脱原発を訴えている小泉純一郎元首相が16日、松江市殿町の島根県民会館で講演した。原発ゼロと自然エネルギーの推進を訴え、訪れた市民たち約2100人から大きな拍手が湧いた。

 小泉氏は在任中、安全、低コスト、クリーンと考えて原発を推進したが、2011年の東京電力福島第1原発事故後、反省を込めて脱原発派になったという。全発電量に占める自然エネルギーの割合が増えているとし「政府が音頭を取れば10年足らずで30%を実現できる。そういう政府に変えるしかない」と強調した。

 「脱原発をめざす首長会議」の世話人を務める三上元・前静岡県湖西市長も登壇。建設済みの原発を国民投票で動かさなかったオーストリアの事例を挙げ、中国電力島根原発(松江市鹿島町)が立地する島根県でも、稼働の是非を問う住民投票の実施を提案した。講演会には中川秀直元官房長官も出席した。

 松江市西川津町、安達日南子さん(73)は「電力が不足してでも安全第一。原発は動かしてはならないと改めて思った」と話した。(三宅瞳)

(2019年2月17日朝刊掲載)

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