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核禁止条約 運動強化を 1日ビキニデー 原水協、静岡で集会

 静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸が米国のマーシャル諸島ビキニ環礁での水爆実験で被曝(ひばく)して65年となるビキニデー(1日)を前に、日本原水協は28日、静岡市で全国集会を開いた。約750人が参加し、核兵器廃絶へ思いを新たにした。

 安井正和事務局長は基調報告で、南アフリカが核兵器禁止条約の22番目の批准国になったと説明。「核保有国は条約反対との共同歩調をとり、発効を妨害している」として、全ての国に条約締結を迫る署名運動を強化するよう提起した。

 海外ゲストの一人で、韓国・韓神大先任研究員の李(イ)俊揆(ジュンキュ)氏は、ベトナムであった同日の米朝首脳会談に言及。「東アジアの国際秩序変革に向け、風が吹き始めている。平和を共有する機会であり、市民が国境を超えて連帯し、声を上げていく必要がある」と訴えた。

 市内では同日、第五福竜丸の元乗組員3人の証言映像を盛り込んだ米国の記録映画「西から昇った太陽」(75分、2018年)の上映会もあった。日本初公開で、監督、製作を担ったキース・レイミンクさん(40)=米ペンシルベニア州=も来場。100人余りが鑑賞した。

 1日は原水協などの原水爆禁止世界大会実行委員会が焼津市で、原水禁国民会議などが静岡市で、それぞれ集会を開く。(田中美千子)

(2019年3月1日朝刊掲載)

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