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写真など27点 展示追加 広島の「シュモーハウス」

 原爆で焼け出された人のために住宅を建てた米国人平和活動家、故フロイド・シュモー氏の足跡を伝える施設「シュモーハウス」(広島市中区江波二本松)の展示が一部リニューアルした。作業風景を捉えた写真や、建築図面など27点を追加。運営する原爆資料館は、今月末までにさらに展示を増やす予定だ。

 写真はカラーで12枚。シュモー氏が撮影したとみられる。れんが造りの基礎に木材で柱や屋根を造る様子や、完成間近の家の周りに集う子どもたちの姿を写す。住宅の間取りを記した建築図面4点から、当時の暮らしが想像できる。

 シュモー氏は、1949年から53年までに市内で21戸の「広島の家」を建てた。同施設は51年に集会所として建設され、唯一現存する。

 近年、ゆかりの品を原爆資料館に寄贈する元住民や建築に携わった関係者が相次いでおり、展示リニューアルにつながった。江波の住宅で暮らしていた内山豊子さん(81)も今月上旬、英語で「シュモー住宅」と記された宛名で届いた封筒などを寄贈。今月末までに追加展示される。

 内山さんは「住んでいた人たちはシュモーさんに親しみを感じていた。当時に思いをはせてほしい」と話している。(新山京子)

(2019年3月8日朝刊掲載)

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