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連載・特集

西平和大橋 「復元」へ 広島の平和大通り ひろしまFFまでに

 世界的な彫刻家故イサム・ノグチ氏が設計した広島市中区の平和大通りにある西平和大橋が、約400メートル東にある平和大橋に続いて「復元」される。今年2月から欄干の補修が始まり、1952年完成時のコンクリートの滑らかな質感に戻りつつある。

 表面保護のため83年に吹き付けられた自然石風の塗装が削られ、ひび割れやコンクリートが剝がれ落ちた部分があらわになっている。作業員が、割れた場所に注射器で樹脂を流し込み、内部のさびを取り除くためコンクリートを削る。

 4月中にコンクリート打ちっ放しに近い色を塗って仕上げられ、5月上旬のひろしまフラワーフェスティバル(FF)までには、化粧直しされた姿がお目見えする予定。中区役所の三木登士也建設部長は「コンクリートで反った形を造る斬新さと当時の技術には驚かされる。丁寧に補修していくので完成を楽しみにしてほしい」と話していた。(写真と文・大川万優)

(2019年3月28日中国新聞セレクト掲載)

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