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歩み続ける被災者の今 震災2年 各局が特番 酪農家や造船所に密着

 東日本大震災から2年を迎える。広島県内の放送局は11日を中心に、独自に企画したテレビやラジオの特別番組や特集を放送する。懸命に今を生きる被災者たちの姿を追い、これからの支援の在りようを問いかける。(松本大典)

 中国放送は11日午前10~11時、「牛飼いの決断~福島に置いてきた夢~」を放送する。原発事故の影響で、福島県いわき市から牛とともに庄原市に移住した酪農家夫婦に密着。牛の乳から放射性物質が検出され、搾っては捨てる日々を経て、今月、震災後初めてチーズができた。1月には長女も誕生。失われた時を取り戻そうとする姿を追う。

 NHK広島放送局は、11日午前8時15分~9時54分の情報番組「あさイチ」で、「震災2年 今なき人にかけたい言葉」を企画。広島の被爆2世の女性との対話をきっかけに、放射線と向き合い始めた福島の女性たちの思いを伝える。

 午後1時5分~2時の「東日本大震災から2年 特集 明日へ~支え合おう」では、「復興の一助に」と、尾道市の造船会社が昨秋、岩手県で稼働した造船所を紹介。両地を中継で結び、絆を確かめる。

 テレビ新広島の「TSSスーパーニュース」(午後5時54分~7時)と広島テレビの「テレビ派」(午後4時50分~6時55分)は、7、8、11日にそれぞれ特集を展開。11日は、原発事故で2万人が避難した福島県浪江町の住民や広島県内への避難者の思いを届ける。

 広島ホームテレビは11日の「Jステーション」(午後4時54分~5時54分)で、プロ野球グッズ専門店を営む広島市の男性と、宮城県の少年野球チームの交流を紹介する。

 RCCラジオでは11日午前9時から11時半までの「ごぜん様さま」で、横山雄二アナウンサーが宮城県から電話リポート。2年前に会った被災者たちのその後を伝える。14、21日にも広島のスタジオで詳しく報告する。

(2013年3月9日朝刊掲載)

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