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周防大島 騒音・苦情最多 艦載機移転で「悪化」 町民指摘相次ぐ 18年度米軍岩国関連 町、HPで受け付け

 山口県周防大島町で2018年度に測定された米軍岩国基地(岩国市)に絡む騒音回数と町に寄せられた苦情件数がいずれも過去最多となった。18年3月の空母艦載機の移転完了後、町民から騒音が悪化したとの指摘が相次ぎ、町は4月からホームページ(HP)で苦情の受け付けや騒音情報の提供を始めた。

 同町では国の測定器が5カ所で騒音を測定。70デシベル以上が5秒以上続いた回数は18年度、最も多い東三蒲で年間2886回と17年度の2172回を上回り、通年の測定を開始した07年度以降で最多となった。東京・硫黄島で陸上空母離着陸訓練(FCLP)があった5月に特に多く1日平均16回観測。空母が長期航海に出ていた8、9月は同2回と比較的少なかった。

 浮島と久賀でもそれぞれ年間1398、573回と最多だった。電話などによる苦情件数は5月の28件を最多に年間89件と前年度の1・6倍が寄せられた。

 町がHPに新たに設けた苦情受け付けの入力フォームでは、飛行高度や飛行時の音、機体数、航空機の種類などの情報提供を呼び掛ける。町総務課の中元辰也課長は「電話では苦情を伝えにくい人もいる。幅広く騒音の情報を集め艦載機移転前後の変化を検証したい」としている。(余村泰樹)

(2019年4月17日朝刊掲載)

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