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「はだしのゲン」故中沢さんのドキュメンタリー、米で上映

 漫画家の故中沢啓治さんのドキュメンタリー映画「はだしのゲンが見たヒロシマ」が9日(日本時間10日)、米国ニューヨーク市であった平和映画祭で上映された。制作した会社社長渡部久仁子さん(32)は広島市中区の事務所からインターネット電話を通じ、会場と交流した。

 映画は、被爆体験や平和への思いを語る中沢さんのインタビューで構成。映画祭では約50人が英語字幕版を鑑賞した。終了後、渡部さんと米国の参加者は、互いの映像を映すパソコン画面を通じて意見交換した。

 被爆の実態を伝える難しさを問われた渡部さんは「過去を正しく学び、世代や宗教、文化が違う人と草の根で語り合うことが大事」と答えた。

 映画は2011年、渡部さんが東京の映画配給会社と共同制作。渡部さん側が映画祭関係者に売り込み、上映が実現した。

(2013年3月11日朝刊掲載)

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