×

ニュース

原発ノー 各地で集会 中国地方

 中国地方で10日、市民団体などが原発に反対する集会を相次いで開いた。民主党政権が掲げた原発ゼロ目標がかすむ政治状況に、「脱原発を止めるな」と訴えた。

 広島市中区の市中央公園には、約1500人(主催者発表)が集まった。呼び掛け人の一人、広島県被団協の坪井直理事長(87)が「福島とともに原発反対の声を上げよう」とあいさつ。核兵器廃絶をめざすヒロシマの会の森滝春子共同代表は「政権が代わり原発政策が進んでいる。声を上げ続けなければ」と力を込めた。

 福島県本宮市から家族で西区に避難している主婦岡本久美子さん(38)は、福島第1原発事故による子どもの健康不安を説明。参加者全員で「さようなら原発!」と書かれた紙を掲げてアピールした。

 中国電力が上関原発建設を計画する山口県上関町の中央公民館では、約300人が計画中止を求めた。上関原発を建てさせない祝島島民の会など4団体が主催した。

 同会の清水敏保代表(58)が「計画撤回まで闘い抜く」と強調。原水禁県民会議の岡本博之議長(53)は、同原発を含む「原発ゼロ方針」を撤回した安倍晋三首相を批判し、「原発がないと経済は回らないとの風潮が広がっている」と指摘した。

 松江市のJR松江駅前でも、原発ゼロを訴えるリレートークがあった。島根原発(松江市)の1、2号機再稼働と3号機稼働に反対し、「事故を風化させるな」と声を上げた。(有岡英俊、久保田剛、松島岳人)

(2013年3月11日朝刊掲載)

年別アーカイブ