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「広島のように平和復興を」 エジプト報道陣、取材

 エジプト人ジャーナリスト2人が原爆被害を取材するため、広島市を訪れ、中区の平和記念公園や原爆資料館を見学した。

 ニュースキャスターのムハンマド・ダウードさん(27)とカメラマンのアセム・ゴラーブさん(27)。通訳案内士の三輪真理子さん(59)の案内で原爆の子の像や、公園の外にある爆心地の島外科などを巡り、被害の様子や現状などについて説明を受けた。ゴラーブさんは「広島は被爆後、美しい街を再建した。母国が早く広島のように平和な街になるように願う」と廃虚からの復興に関心を示した。

 その後、中国新聞社(中区)も訪問。田城明ヒロシマ平和メディアセンター長から、被爆地のメディアの役割や、中国新聞の原爆・平和報道、核兵器開発に伴う世界中の放射線被害について聞いた。

 ダウードさんは「混乱が続く中東に平和をいかに築くか、メディアの役割も大きいと感じた。核開発や原発事故による放射線の被害が長い間続くことも被爆地を訪れて初めて知った」と話していた。

 2人は2月中旬から約1週間、中東調査会(東京)が笹川平和財団(同)の委託を受けて実施している「中東ジャーナリスト招聘(しょうへい)プログラム」で来日した。(増田咲子)

(2013年3月11日朝刊掲載)

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