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「原爆の絵」活動学ぶ 基町高で北海道の生徒

 修学旅行で広島を訪れた北海道おといねっぷ美術工芸高(音威子府村)の3年生40人が23日、広島市中区の基町高を見学し、被爆者の体験を聞き取りながら「原爆の絵」を描いている生徒と対面した。芸術分野を志す若者同士で、戦争を描き伝えることへの思いを共有した。

 基町高創造表現コースの3年生6人が、6月末の完成を目指して制作中の自分の作品について解説。「被爆者と何度も会っては描き直し、見たことのない悲惨な光景に近づけていく」「原爆が落とされた後の暗がりや、けが人の流す血の色を表すのが難しい」などと創作の苦労を語った。

 この交流は、両校とつながりのある元原爆資料館長の原田浩さん(79)=安佐南区=の紹介で昨年始まり、今年で2回目。美術工芸高の生徒たちは22日夜に中区内で原田さんの被爆体験を聞いたのに続き、原田さんと基町高を初訪問した。

 美術工芸高の馬場さくらさん(17)は「自分も戦争を伝えるためどんな表現ができるか考えたい」。基町高の富士原芽依さん(17)は「一生懸命話を聞き関心を持ってくれてうれしかった」と話していた。(山本祐司)

(2019年4月24日朝刊掲載)

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