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岩国基地騒音が大幅増 18年度 測定地点6割で最多

 米軍岩国基地(岩国市)の戦闘機などによる騒音の発生回数が昨年3月末の空母艦載機の移転完了後、大幅に増加している。2018年度は防衛省の測定地点の約9割で増加。うち岩国市や柳井市など測定地点の約6割で過去最多を記録した。

 掃除機のうるささに相当する70デシベル以上が対象。通年で比較できる19地点のうち17地点で増加した。岩国市は基地滑走路の南北や東中など8地点、周防大島町は3地点、柳井市、和木町は1地点、広島県内は廿日市市が宮島など2地点、大竹市、江田島市は1地点で騒音が悪化した。

 総騒音回数は、岩国市が前年比20・5%増の7万4223回。周防大島町は54%増の4857回、柳井市は21%増の1617回だった。こうした状況から柳井市は6月に離島の平郡島に新たに測定器を設ける。同市は国とは別に独自に2基設置している。河原憲治危機管理室長は「本土と飛行ルートの違う離島でも影響を調べる」と話す。

 山口県と同市を含む県内2市2町でつくる連絡協議会は19日、艦載機移転完了後に騒音悪化が目立つとして国に対策を求める方針を確認している。(堀晋也)

(2019年4月25日朝刊掲載)

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