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震災2年 支援活動の島根県立大生も報告 吉賀高では絆の灯火

 東日本大震災の発生から2年を迎えた11日、島根県内各地で復興支援や犠牲者追悼をテーマにした催しが相次いだ。もう2年、まだ2年―。東北から遠く離れた県内で、被災地に寄せる思いを重ね合わせた。(石川昌義、浜岡学)

 被災地での復興支援活動を続ける県立大(浜田市)のボランティアサークル「県大ねっこわーく@島根」は、同大で活動報告会を開いた。約40人の参加者全員で黙とうした後、メンバー2人が活動内容を報告した。

 昨年9月と11月に岩手県と宮城県を訪れた1年飯塚勇貴さん(19)は、がれき撤去や仮設住宅での子どもの学習支援に携わった経験を紹介。「震災発生から1週間も家族と再会できなかった人にも話を聞いた。被害の厳しさに言葉を失った」と振り返った。

 被災地を4回訪問した4年鹿児島健司さん(22)は、震災発生直後に約17万人いた岩手、宮城、福島3県で活動するボランティアが最近は約1万人に急減していると指摘。「小さな力でも決して無駄ではない。震災を忘れないでほしい」と訴えた。

 吉賀高(吉賀町)では、住民有志が「忘れない…3・11」と銘打った催しを開いた。約2千個のろうそくを用意し、約3メートル四方の石こうボードに「絆」の文字を浮かび上がらせた。同校2年堀江開成君(17)は「復興はまだ進んでいない。遠い吉賀からもエールを送り続けたい」と力を込めた。

 松江市の県民会館では、米国人監督が手掛けた被災地の長編ドキュメンタリー映画の上映があった。

(2013年3月12日朝刊掲載)

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