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岩国基地周辺 騒音が激化 川口町7日192回 離着陸訓練影響か

 米軍岩国基地(岩国市)北側の川口町で7日に市が測定した騒音回数は192回に上り、2010年の滑走路の沖合移設後、1日当たりで最多となった。9日からの硫黄島(東京都)での空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)に向けた事前訓練の可能性があり、昨年5月と同様に基地周辺の騒音が激化している。

 川口町では7日、全騒音回数の約3割に当たる57回が午後7、8時台に集中。基地南側の尾津町でもこの日だけで183回を記録した。艦載機が滑走路に着陸直後に再び離陸する「タッチ・アンド・ゴー」を繰り返す様子も目撃された。騒音苦情は74件に上り、市は8日、基地に騒音軽減を申し入れた。要請は4月以降で既に6回目となる。

 7日の騒音回数は、川口町は滑走路移設後で最多だった昨年5月8日の139回の約1・4倍となり、尾津町では同日の200回に次ぐ多さだった。当時は艦載機移転後初のFCLPが硫黄島で実施されていた。

 一方、FCLPの予備施設に岩国基地が指定されたのを受け、山口県や市などでつくる連絡協議会は8日、硫黄島で訓練を完了するよう基地などに要請した。(松本恭治)

(2019年5月9日朝刊掲載)

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