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共同アピールへ 平和首長会議 最終日に予定

 米ニューヨークで開かれているNPT再検討会議の第3回準備委員会に出席した広島市の松井一実市長は10日、帰国後の記者会見で、自身が会長を務める平和首長会議の共同アピールを現地で発表する考えを明らかにした。2020年のNPT再検討会議への期待を込め、全ての国連加盟国にも文書を送付する。

 共同アピールは現地の最終日に発表する予定。松井市長は「NPTが具現化する国際的な利益は全ての国家と人々の利益につながるもので、全ての参加国代表に対し、具体的な核軍縮・不拡散措置を確実に進めるための創造的な解決策を生み出すよう要請したいと考えている」と述べた。

 また、準備委での各国政府間の議論について「予想していたよりもはるかに対立的。今後の核軍縮を進めていく道のりは非常に厳しい」と指摘。その上で「核兵器廃絶に向けた潮流をつくり、為政者の政策転換を促していく役割は非常に大きい」と、世界の市民社会が連帯する意義を強調した。

 松井市長は4月28日から6泊8日の日程で米国に出張。滞在中は準備委で核兵器廃絶に向けた被爆者の願いを訴え、国連国際学校で高校生に原爆の非人道性を説くなどした。(野田華奈子)

(2019年5月11日朝刊掲載)

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