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勧告採択見送り「残念」 NPT準備委 広島県知事が表明

 広島県の湯崎英彦知事は14日の記者会見で、2020年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた第3回準備委員会が同会議のたたき台となる勧告案の採択を見送ったことを「残念だ。核兵器国と非核兵器国の溝が非常に大きく、最終合意は難しかったと受け止めている」と述べた。

 勧告案を示したサイード議長(マレーシア)は、核兵器禁止条約などの文言を巡る意見の対立から、全会一致は難しいとして採択を見送った。この間の議論について、湯崎知事は「勧告案に対して各国が考え方を表明した。再検討会議の成功に向けて重要なプロセスだった」と評価した。

 再検討会議の見通しについては「溝は引き続き大きく、現状は非常に厳しい」とした。その上で、再検討会議の議長に在ウィーン国際機関アルゼンチン政府代表部のラファエル・グロッシ大使が選ばれた点などを挙げ「成功に向け、各国の政府や関係者の継続的な努力に期待する」と望んだ。(村田拓也)

(2019年5月15日朝刊掲載)

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