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米学生 古民家で平和学習 福富 被爆樹木の苗植える

 米国・南イリノイ大の学生8人が19日、築100年を超す古民家を改修した交流施設「星降るテラス」(東広島市福富町)で平和学習をした。近畿大工学部(同市)の学生たち約20人と被爆樹木の苗木を植え、平和の大切さを学んだ。

 施設を整備した同学部建築学科の谷川大輔准教授(45)が、平和を学ぶ研修旅行で長崎や東京を訪れている学生を昨年に続いて招待した。広島市中区の市民団体「グリーン・レガシー・ヒロシマ・イニシアティブ」が寄贈したイチョウの苗木を庭に植えた。

 学生たちは、縮景園(中区)で被爆したイチョウの種を取って育てた経緯について説明を受け、約60センチの苗木の根元にスコップで土をかぶせた。南イリノイ大大学院博士課程のデビン・コリンズさん(34)は「大きく育ってたくさん種をつくり、世界に広がってほしい」と願った。

 9歳で被爆した御堂義之さん(83)=東広島市八本松町=の証言を聞く機会もあり、被爆者の人生や核兵器廃絶への願いに触れた。(長久豪佑)

(2019年5月20日朝刊掲載)

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