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被爆地の思い自分の言葉で 高校生平和大使 広島代表3人が決意

 国内外で核兵器廃絶を訴える本年度の高校生平和大使の広島地区代表に、県内の3人が選ばれた。広島高2年北畑希実さん(16)=尾道市、広島大付属高2年松田小春さん(16)=広島市南区、基町高2年牟田悠一郎さん(16)=東区。20日、市役所で会見し、決意を述べた。

 母方の祖父が被爆者という北畑さんは「被爆者の生の声を聞ける最後の世代。私の言葉で平和への思いを伝えたい」。松田さんは「核抑止論の考えを持つ人もいるが、まず被爆者の訴えを聞いてもらいたい」と、核兵器廃絶の署名活動が広がることを願う。小学6年の時、父方の祖父から被爆体験を聞いた牟田さんは「戦争や原爆が身近なものになった。平和の実現に向け、できることから始めたい」と意気込んだ。

 平和大使は広島、長崎両市を拠点にする派遣委員会が全国から募り、22代目。広島地区枠には今回、45人の応募があった。大使は全国で計23人となる見通しで、6月16日に中区である結団式で就任。8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れ、署名の提出や核兵器廃絶のスピーチをする。(野田華奈子)

(2019年5月21日朝刊掲載)

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