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トランプ氏に原爆絵本 広島のグループ「関心持つきっかけに」

 広島市の市民グループ「ひろしまと世界を結ぶこども文庫」が21日、トランプ米大統領に原爆被害を伝える英訳絵本を贈ろうと、25日の来日に合わせて東京の米国大使館に郵送した。「核大国のトップの目に留まり、核兵器の残酷さに関心を持つきっかけになれば」と願う。

 「絵で読む 広島の原爆」(文・那須正幹、絵・西村繁男、福音館書店)の英語版と、非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))のパートナー団体が8年前に出版した核兵器廃絶を訴えるアートブック「NOW!」。柴田幸子代表(87)=安佐南区=たち3人が、手紙と折り鶴を一緒に封筒に入れた。

 柴田さんたちはトランプ氏が米大統領選に当選した直後にも、居宅のあるニューヨークのトランプタワーに「広島の原爆」を郵送した。郵便追跡サービスで配達完了を確認したが、反応はまだないという。この機会に再び働き掛けることにした。

 「子ども文庫」はこれまで、広島を訪れた外交官や要人ら162カ国の人たちに、計2675冊の絵本を贈っている。(金崎由美)

(2019年5月22日朝刊掲載)

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