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阿武町長「配備撤回を」 地上イージス 防衛副大臣に訴え

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)への配備計画を巡り、山口県阿武町の花田憲彦町長は24日、防衛省で原田憲治副大臣と面会し「有権者の過半数が反対だ」として改めて配備計画の撤回を訴えた。政府側は「地元の理解が大前提」とする一方、従来の配備方針を繰り返した。

 同町は演習場の北側に隣接し進入路の一部が通る。今年2月には反対する住民たちが「町民の会」を結成。これまでに町内の有権者の55%に当たる1603人が加入したという。

 この日、花田町長と町議会議長らが原田副大臣と面会。花田町長は「町を挙げて反対している現段階は到底地元の理解を得たと言えない。配備断念を」と求めた。原田副大臣は「住民の思いを重く受け止める。大臣にしっかり伝えたい」と述べるにとどめた。

 菅義偉官房長官も同日の記者会見で「地元の理解が大前提。不満や懸念が払拭(ふっしょく)できるよう具体的で分かりやすい説明に努める」と話した。

 同省は、むつみ演習場が適地かどうかを判断するための現地調査を完了。原田副大臣が28日に県庁で村岡嗣政知事や藤道健二萩市長、花田町長らと面会して結果を報告する。また6月14~17日には萩市と阿武町で住民説明会も順次開く。(和多正憲、下久保聖司)

(2019年5月27日朝刊掲載)

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