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タービンひび147ヵ所 島根原発2号機

 中国電力は14日、定期検査中の島根原子力発電所(松江市鹿島町)2号機で、発電用の蒸気タービンの部品に147カ所のひびが見つかったと発表した。修理は既に終えたが、タービンの組み立てに3カ月半を要するため定期検査の技術的な終了時期は最短でも6月にずれ込む。

 中電によると、2号機のタービン全4基のうち分解点検していた低圧タービン3基の全てで確認した。いずれも蒸気エネルギーを回転力に変える羽根の付け根の合金部分で、長さ1~48ミリ、深さ1・39~9・12ミリ。11日までにひびと周囲を削り取った。その後のコンピューター上の安全点検で強度に問題はなかったためそのまま組み立てるという。

 特定の温度、湿度などの条件が重なった時に力が加わると起こる応力腐食割れが原因とみている。2号機は、原子力規制委員会が稼働条件とする安全基準の骨子案に照らすと、追加の対策が必要なため、再稼働時期は不透明。(樋口浩二)

(2013年3月15日朝刊掲載)

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