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NPO、募金本格化へ 「継承センター」22年開設に向け

 NPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会(東京)は25日、東京都内で総会を開いた。活動拠点「継承センター」の2022年の開設を目指し、募金を本格化する方針を確認した。

 センターは都内に建設し、同法人が収集した被爆者運動の関連資料などを保管する書庫や閲覧室、被爆者との交流スペースなどを備える計画。総会では、昨年12月に募金を始め、3月末時点で約460万円が集まったとの報告があった。

 広島で被爆した岩佐幹三代表理事(90)は、近年の核軍縮の停滞に言及。「こんな時だからこそ、被爆者が究明してきた核兵器の反人間性や国内外での闘いの記録を保存、普及する会の役割が増している」と、センターの必要性を訴えた。当面の運営費を含め、6億円の確保を目指すという。

 総会では、資料をインターネット上で公開する「電子図書館」の開設準備状況も報告された。資料の目録作りとデータベース化を進めているという。(田中美千子)

(2019年5月26日朝刊掲載)

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