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時間外運用 2.5倍の20機 岩国艦載機昨年比 着艦資格訓練終了

 中国四国防衛局は28日、米軍岩国基地(岩国市)の空母艦載機のパイロットによる着艦資格取得訓練(CQ)が27日に終わったと市と山口県に伝えた。5日間の期間中、基地滑走路の運用時間(午前6時半~午後11時)外にジェット機計20機の離着陸が確認され、8機だった昨年の2・5倍となった。

 CQは洋上の空母への離着艦を繰り返す訓練。岩国基地を拠点に23日から九州沖で行われた。市と県の調べでは、24日午後11時台に2機が着陸。25日午後11時台~26日午前1時台に15機が離着陸し、26日午後11時台にも3機が離陸した。

 市が市内5カ所に置く測定器は23~27日、計498回の騒音を計測。うち滑走路運用時間外は31回で、最高値は26日午後11時51分に基地南側の尾津町で記録した90・0デシベル(90デシベルは地下鉄車内に相当)だった。期間中、市には計165件の苦情が寄せられた。

 市は28日、「深夜を含む夜間の航空機騒音は住民生活への影響が大きい」として今後のCQでの騒音軽減を基地に要請した。

 艦載機の移転後初だった昨年のCQは5月末から5日間行われ、時間外の8機は全て着陸だった。一般的に離陸より着陸時の方が騒音は小さく、最大値は由宇町港の87・2デシベル。期間中の騒音測定は計713回(うち時間外は18回)で苦情は計290件だった。(松本恭治)

(2019年5月29日朝刊掲載)

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