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軍縮と平和構築へ決意 OPCW事務局長 原爆資料館見学

 化学兵器禁止機関(OPCW、本部オランダ・ハーグ)のフェルナンド・アリアス事務局長が18日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。原爆被害の実態に触れ、軍縮と平和構築に取り組む決意を語った。

 アリアス氏は原爆資料館を訪れ、米軍の原爆投下による広島の街の壊滅を伝えるCGなどを滝川卓男館長の案内で見学。中身が黒焦げの弁当箱などの遺品に見入っていた。続いて原爆慰霊碑に花輪をささげた。

 アリアス氏は資料館を見学後、記者団に「遺族、犠牲者への強い思いを抱いた」と強調。「広島で起こったことを二度と繰り返さないために、今後も平和と世界の安定に向かって取り組む」と述べた。

 OPCWは1997年に発効した化学兵器禁止条約に基づき同年に設立され、化学兵器の全面禁止・不拡散のために活動している。同条約には現在日本を含む193カ国が加盟。アリアス氏はスペインの外交官を経て2018年7月に就任。外務省の招きで来日した。(水川恭輔)

(2019年6月19日朝刊掲載)

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