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「適地」調査データ公表 防衛省方針 ミス受け住民要望

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を巡り、防衛省は陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)を「適地」とした調査報告書の基礎データを公表する。もう一つの候補地のある秋田県での調査ミスを受け、山口県でも不信感が高まっており、地元住民の要望に応じた形だ。

 同省が14~17日に萩市と阿武町で開いた住民説明会では山口県分の報告書の信用性を疑問視する意見が噴出。「資料には結論しか書かれていない」として、他の国有地を「不適」とした根拠の数値を公開するよう求める声が上がっていた。

 同省は住民向け報告書は膨大な調査内容を図表を使って分かりやすく説明したものとする一方、「(データの公開は)前向きに検討する。不開示情報以外は出したい」との意向を示す。

 同省戦略企画課の五味賢至課長は「隠すつもりは全くない。個人情報や(地上イージスの)性能に関わる情報は出せないが、精査した上でデータを出したい」と説明。具体的時期などは県や地元市町と調整するとしている。(和多正憲)

(2019年6月22日朝刊掲載)

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