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標高 5メートル低く表記 地上イージス山口 昨夏説明会で

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の山口県内への配備計画を巡り、防衛省が県側に示した調査報告書で高台の標高にずれがあった問題で、昨年8月の説明資料では同じ高台を今回より5メートル低く表記していたことが24日、分かった。同省は引用資料が違うためとするが、不手際が相次ぐだけに地元では信頼性を疑う声が増している。

 高台は配備候補地の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)北側にある同県阿武町の「西台」。国は演習場を「適地」とした報告書で米グーグルの衛星写真を利用したサービス「グーグルアース」を使い、標高を国土地理院のデータより2メートル高い576メートルと記していた。

 一方、調査前の昨年8月の住民説明会で示した資料では、西台は「最高標高約571メートル」と記載。中国四国防衛局によると、この資料は国土地理院の電子版の数値を引用したという。

 同防衛局の武内哲也報道官は「複数の地図データと標高値を利用し分かりにくくなったことは否めない」とした上で「今後見直しを進める中で標高の整合やデータの出典明記に注意を払い作業する」と説明している。(和多正憲)

(2019年6月25日朝刊掲載)

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